おっぱいをやめた後のケア(母乳マッサージ)は必要でしょうか?
私は、母乳育児をやめた後のケアは絶対に必要ではないけど、可能ならば受けたほうが良いと思っています。
卒乳・断乳後の乳房の変化
卒乳・断乳後、授乳していたママの体は急に母乳を作らなくなるわけではありません。
授乳をやめました→体がすぐに母乳を作るのをやめます、というほど簡単な仕組みではなく、徐々に作る母乳の量が減っていくからです。
ママの体は母乳を作り続けてしまうので、乳腺には母乳がたまり続けます。
どの程度たまるかというのは個人差があります。
乳腺に母乳がたくさんたまると乳房が張ります。張りが強く、カチカチに岩のように固くなる人もいます。
乳腺に母乳がわずかな量しかたまらず、乳房に大した変化を感じない人もいます。
乳腺にどのくらい乳汁がたまるかというのはママ自身の体の状態、出産からどのくらい経っているか、お子さんが授乳していた回数と量、ママがどのくらい母乳を作っていたかなど様々な要因に影響を受けます。
残っている母乳が乳がんになるわけではありません
卒乳・断乳後のケアでは、この乳腺にたまっている母乳を出します。
母乳が残っていた場合、どうなるのか?
母乳が残っていたために乳がんになるという科学的な根拠はありません。ご安心ください。
どうして卒乳・断乳後のケアを受けたほうが良いのか
なぜ私は可能ならば卒乳・断乳後のケアを受けた方が良いと思っているのかというと…
卒乳・断乳後しばらくしてから、おっぱいがチクチク痛むのでみてほしいという相談を年に数回受けます。
こういう方のおっぱいをマッサージして乳腺にたまっているわずかな乳汁を出してあげるとすっきりされます。
マッサージ後に乳腺外科の受診もお勧めしますが、先に乳腺外科を受診したら乳腺に乳汁がたまっているのを指摘されて母乳外来へお越しになる方もいらっしゃいます。
また、ごく稀ですが、乳腺の中にたまっていた乳汁が固まってしまい、しこりとして触れるようになってしまう方もいらっしゃいます。
全ての方がこのようなことになるわけではありません。
なので、絶対に卒乳・断乳後のケアが必要ということではないとは思います。
しかし、卒乳・断乳後、あまり長い時間が経過してしまうとマッサージしても乳汁が出てこなくなってしまいます。
乳腺にたまっている乳汁を出すために乳房の張り感が強くなくても、卒乳・断乳後に少なくとも1回は助産師にみてもらうことをお勧めします。
スマイルベビーの母乳外来や出張・訪問による母乳相談で卒乳・断乳後のケアを行っています。
遠方の方、近くでケアを受けることができないけど心配という方はオンライン相談もご利用いただけます。
卒乳・断乳する前のご相談にもお応えしています。
お気軽にお問い合わせください。
事前におっぱいのケアは不要だけど、相談はしたいという方は月に1回卒乳準備クラスも実施しております。
お話することでママの想いや不安を整理して、どういう工夫ができるかを一緒に考えるお手伝いをさせて頂きます。
おっぱいをやめるタイミングについても書いています。
良かったら参考にしてください。
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