横浜市保土ケ谷区にある母乳と育児の相談室「スマイルベビー」の助産師のやないです。母乳育児中のお母さまのお役に立ちたいと、科学的な根拠と経験に基づいてこのブログを書いております。参考にして頂きたいと思いますが、すべての人に当てはまるとは限りません。必要に応じて助産院や病院を受診して専門家に相談なさることをお勧めします。
お困りの方はスマイルベビーの母乳外来、訪問母乳相談、オンライン相談もご利用ください
おっぱいのトラブルや乳腺炎の時、赤ちゃんに飲ませていいのでしょうか?
乳房のおっぱいトラブルってどんなかんじ?
母乳育児期間中のおっぱいのトラブル。
痛みを伴ったり、気持ちも落ち込んだり、体だけではなく気持ち的にもとてもつらいですね。
乳房のおっぱいトラブルをおこしている時は、乳房の一部に固い部分ができたり、授乳しても柔らかくならない部分ができたりすることがあります。
また、乳房の一部を押すと痛い、腕を上げると痛む、何もしなくても痛いなど、痛みを伴うこともあります。
鏡に映してみてみると、乳房の一部がピンク色~赤色になっていることもあります。
そして、乳房が熱を持ったり、場合によってはインフルエンザなどに罹った時のようにブルブルと寒気がして一気に高熱が出ることもあります。
症状は人それぞれです。また、同じ人でもその時によって症状が違います。
全部の症状が当てはまる時もあれば、例えばしこりと押したときの痛みのみという感じで一部の症状しか伴わない時もあります。
おっぱいトラブルや乳腺炎の時、赤ちゃんに飲ませてよいの?
トラブルを起こしている時、おっぱいを赤ちゃんに飲ませて良いのでしょうか?
答えは、飲ませても良いです。
良くするためには、むしろどんどん飲ませることをお勧めします。
自分でしぼる方もいますが、頑張っていつも以上にどんどん赤ちゃんに飲ませて吸い出してもらってほしい、というのが20年以上母乳育児相談を行っている助産師の私の本音です。
おっぱいトラブルや乳腺炎の時に自分でしぼることを勧めない理由
自分でしぼる時、どうにか良くしようと必死になり、力任せにゴリゴリ、グイグイやってしまいがちです。
痛いのを我慢して、自分で必死にしぼった結果、乳頭や乳輪の付近がむくんでしまって更に乳汁が出にくくなってしまう方もいらっしゃいます。
また、流れが悪くなっている腺からうまく出せずにしぼることで、おっぱいに刺激だけ与えてしまい、その刺激によって乳汁が作られて、さらに固い部分が大きくなってしまう方もいます。
経験上おっぱいトラブルや乳腺炎の時は、自分でしぼるよりも、赤ちゃんにしっかり飲ませて吸い出してもらうことに集中した方がよくなっていくことが多いです。
どうしておっぱいトラブルや乳腺炎の時は赤ちゃんに飲ませたほうがいいの?
授乳中の乳房トラブルは、乳汁(おっぱい)がうまく流れるようになると良くなっていきます。
飲ませるのをやめてしまうと、乳汁が滞ったままになり、むしろ悪化していってしまいます。
(自分でしぼるという方法もありますが、前述のように悪化させてしまうこともあるので、力でしぼらないようにして、しぼった後に乳首や乳輪が腫れていないか、しぼる前に比べて乳房のしこり(固い部分)は大きくなっていないか、よく観察してください。)
赤ちゃんがしっかり飲んでくれて少しずつでもいいから乳汁が流れてくれることが大切です。
赤ちゃんにどんどん飲ませて、半日経っても乳房のしこり(固い部分)が小さくならない、大きさが変わらない、または大きくなっていくという場合はお問い合わせからお気軽にご相談ください。(オンライン相談もご利用いただけます。遠方の方もお気軽にご相談ください。)
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